忍:『火の降る夜に桜舞う』第2回見直し

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皆さま、こんにちは。
『火の降る夜に桜舞う』第2回見直しです。
Cファイルを添付します。

<変更箇所>
12- 5 おと゛りなか゛ら → おと゛りなか゛ら、
  ※P44L9
16-13 できや□せん → できやせん
16-15 かき゛りや□せんよ → かき゛りやせんよ
  ※P49L3 実はこの箇所がよくわからなくて苦戦しました。「や」を「ま」に置き換えてみたのですが、う~ん。『月夜~』ではそうしたのですが、大丈夫かな…。
|ありやせんわい、なりやせん、見やせん、ありやせん、ございやせん
|●やす (助動)〔近世語〕活用語の連用形に付く。(1)軽い敬意を表す。(2)丁寧の意を表す。ます。

24-11 たた゛まさの → たた゛さ゛ねの
  ※http://basingroom.com/node/11216 を是非見てください。よって、以下のルビ(ただまさ)を(ただざね)に変更
●『月夜に見参!』
P123L1 酒井忠真(ただまさ)
P123L3 酒井左衛門尉忠真(ただまさ)
P123L-4 酒井左衛門尉忠真(ただまさ)
●『火の降る夜に桜舞う』
P54L-4 酒井左衛門尉忠真(ただまさ)
●『風さそう弥生の夜桜』
P20L-2 酒井左衛門尉忠真(ただまさ)
P51L2 酒井左衛門尉忠真(ただまさ)

<メモ>
・『月夜~』では、「三味線と笛の音」→「おと」と読んだのですが…。『火の降る~』で、「三味線」は「ね」と考えを変えました。今までなら「おと」としてきたのですが、小学生用辞書をみて「ね」の方が児童書にふさわしいと考えました。『月夜~』もそうしたいと思います。
・同じく「出入り」→「でいり」、「行先」→「いきさき」。
・P61L3「父母」→「ちちはは」、フータンさんの読みに感服。
・行頭の「と」には苦労します。『月夜~』ではいつのまにか(修正等したあと)、前行に詰められていました。かといって、「文字詰め」オフにもできないですし。(淮)

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ひなたさんのユーザアバター

Re: 忍:『火の降る夜に桜舞う』第2回見直し

淮さん、こんにちは。
見直しありがとうございます。

酒井忠真、「月夜~」にも出てきていたんですね。淮さんのコメントで「月夜~」の校正に関係あるのかな?と不思議に思っていました。

「~しやせん」は時代劇でよく聞くので「~しません」の江戸っ子言葉かと思っていましたが…。でも「~しはしない」の意味でも使いますね。

              ○ひなた○

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恵子さんのユーザアバター

Re: 忍:『火の降る夜に桜舞う』第2回見直し

淮さん こんにちは

 <「~しはしない」の意味でも使いますね。
私もこういう意味と取りましたので切りとしました。

恵子

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淮さんのユーザアバター

Re: 忍:『火の降る夜に桜舞う』第2回見直し

ひなたさん、恵子さん、こんにちは。
宿題となっていた件です。
ちょうど、『月夜に見参!』の校正が戻ってきました。
そこで、校正者に助言を求めてみました。

P49L1~3(火の降る夜に~)
 「あれでは、まるで狂人ですからね。おどりをやめないかぎり、お取りしらべはできやせん。それどころか、牢内で死ぬまで、笑いながらおどりつづけるなんてことにならないともかぎりやせんよ、あのようすじゃあ。」

(月夜に見参)事例
・ひょっとしたら、全部かもしれやせん。
・きのうはわかりやせんでした。
・かってにやってるとばかりは申せないかもしれやせんがね。

<校正者からの助言>
 <<「できやせん、かぎりやせん」の分ち書きについて>>
 文脈やその会話の話法から判断するしかありませんね。僕の思うには、江戸の町人や渡世人が目上に対して用いる丁寧語なら「できません、かぎりません」の訛りなので続ける。話者や江戸訛りとは無関係に、「出きっこない、出来るはずがない」との語彙を含ませるような場合は区切って書くでしょう。
そのいずれかは話者や文脈などから判断できると思います。つまり「できません」に置き換えれれればつづける、不可能であることを強調し、かつ丁寧語でない場合はあける。迷ったら、その件りを音読してみては如何ですか?蟹江敬三あたりを思い浮かべれば岡っ引きのらいぞうの台詞が聞こえてくるでしょう。
 例文。 
「黒幕が誰か、あっしは知りやせん(シリヤセン)」
「はんちくなおめえには 物置だって作れやしねえ(ツクレヤ シネエ)」
(お答えにならない?ただ、音読も けっこう点訳のヒントを与えてくれます。それからテレビやラジオを「聴く」ことも有益です。)

校正者が上げてくれた事例から、以下のように考えました。
「できやせん」「できや□しねえ」
「かぎりやせんよ」「かぎりや□しねえよ」
私にはこれ以上説明のしようがないのですが、いかがでしょうか?
そしてやはり根拠の一つは、先に挙げましたことを再度。(淮)

|●やす (助動)〔近世語〕活用語の連用形に付く。(1)軽い敬意を表す。(2)丁寧の意を表す。ます。

追伸 恵子さんへ
全くの別件で恐縮ですが、「菜:」もう少しお時間下さい。何とか明日中には。

┗━淮(わいY)━┓

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