柱を立てたら長押を張り付けます。
本当は鴨居が有って、その上に長押が張られているのですが、細工が細かくなりすぎるので鴨居は省略です。
実際の天守閣では、柱と長押が交わる部分に釘隠しが打ち付けて有ります。
竹中工務店再現イメージより
昭和実測図によると、初層の釘隠しの直径は七寸二分、約22センチです。
太さ1.2ミリの真鍮の釘の頭を釘隠しに見立てます。
釘の頭の部分をカットします。軸を少しだけ残します。
頭の直径は約2.5ミリ。実際の大きさに当てはめると20.5センチで少し小さめです。
長押の部分の幅5ミリ、厚さ2ミリの板にドリルで1ミリの穴を空けます。
そこに真鍮の頭の部分に少しだけ残した軸を押し込んでいくのですが、ピンセットを使っても位置決めができません。
そこで、セロテープに釘の頭を張り付け、セロテープの上からグッと押しつけます。
穴の部分にはセメダインスーパーを小量付けておきます。
釘隠しを長押に全部取り付けたら準備完了。いよいよ柱を組み立てていきます。
柱を作るための作業台を木の切れっ端を使って作ります。
長さの違うホゾを作れるように3種類の深さのホゾ穴を作ってあります。
柱の芯の部分の厚さ1ミリのヒノキ板を差し込み、2ミリの板を張り付けます。
柱は2タイプ。
左は、一番外側の柱で柱の中を2ミリの桟が通ります。
右は、武者走りより内側の柱で、長押で挟み込みます。
1階と2階は柱がほとんど同じ位置なので、通し柱で作ってみます。
薄くて長い部分が2階の床を突き抜けて上に伸びます。
2階の柱はこの薄板に2ミリ厚の板を張り付けます。
1階部分の柱が完成。153本あります。
ただ、これだけの数の柱が有ると、心材とホゾ穴の抵抗で2階の床が下まで降りない可能性が有ります。
その際には通し柱はあきらめて、この長い部分をカットします。
ここまでは平面を作ってきましたが、ここからは立体を作る作業になります。
予測できない困難が待っているかもしれません。どうなりますか。
5階の格天井を作ります。
昭和実測図の見上図のサイズを調整してプリントアウトします。
天井のフレームを、プリントした紙の上に乗せます。
ずれないようにスティック糊で固定し、横棒を乗せて両端を接着します。
縦棒を接着していきます。
プリントした紙をはがします。
スティック糊なので簡単にはがれます。
完成。
3階の床ができました。
下から見上げた梁の位置は昭和実測図からわかるのですが、床下からどれくらい離れているかはわかりにくいので適当です。
4階と5階です。
1階から4階までは天井が無く梁が向きだしですが、5階だけは天井が有ります。
昭和実測図の5階見上図です。
名古屋城総合事務所所蔵
竹中工務店の復元イメージ
格天井ですね。次はこれを作ります。
1階床の下に梁を張り付けます。
昭和実測図の名古屋城天守初層平面図は、床板を張った状態で書かれているために、床下の梁の状態がわかりません。
床下は、名古屋城天守初層床伏図を見ます。
太い梁は経貳尺五分ですので、62センチの丸太を使っていると思われます。
82分の1モデルですので7.6ミリの丸棒を使う事になりますが、丸棒が無いので7ミリ角のヒノキ棒を使う事にします。
2階床下の梁は、名古屋城天守初層見上図を見ます。
梁の太さは一尺五寸だったり一尺七寸だったりでよくわかりませんが、6ミリ角のヒノキ棒を使いました。
根太は五寸五分×五寸七分ですが、これは省略します。
中央付近ともう一カ所に太い梁が有ります。
太い所で二尺八寸(85センチ!)、細い所で一尺九寸ですが、1センチ角のヒノキ棒を使いました。
同じように3階から5階の床を作っていきます。
1階床の柱の立つ部分だけ完成。
これに梁などが加わるのですが、それは後回し。ほとんど同じ形の2階床を作ります。
2階床のホゾ穴の位置は1階と全く同じ位置に無いといけません。
少しでもずれると柱が垂直に立ちません。
全く同じ位置にホゾ穴をあけるためには一工夫がいります。
まず、1階床のホゾ穴にホゾ穴用ピンを差し込みます。
ホゾ穴用ピンは、ホゾ穴とホゾ穴の中間に挟み込む板と同じものです。
そのピンを幅5ミリ、厚さ2ミリの板で挟みます。
そして、ピンとピンの間の隙間に幅5ミリ長さ21ミリ厚さ1ミリの板を挟み込んで行きます。
ピンを外して2階の床の柱の立つ部分が完成。
卓上丸鋸以外の道具です。
一番使用頻度の高いのは、ようじです。
卓上丸鋸でヒノキ棒を小さくカットします。
50本のヒノキ棒をセロテープでしっかり巻いてカットします。
これをやらないと小さなチップが飛散して悲惨な結果となります。
試し切り用の棒をカットしてサイズを計り、カット位置を微調整してまたカット。
カット&トライを何度か繰り返します。
とりあえず床部分を5層分カットし、ジグソーパズルの空き箱に入れました。
5ミリ角の棒をT字型に接着する場合、木口の面積が小さすぎて少し力がかかると簡単にはずれてしまいます。
実際の建物を建てるようにホゾ組は必須です。
ホゾ組をするためにホゾ穴を開けなければいけないのですが、5ミリ角の棒に穴を開けるのは無理です。
そこで、2ミリ厚の板の間に1ミリ厚の板をサンドイッチする事でホゾ穴を作る事にします。
板のサンドイッチされていない部分がホゾ穴になります。
穴になる部分に5ミリ幅、1ミリ厚の板を立て、ようじの先にボンドを付けて、立てた板の間に板を挟み込んでいきます。
ほぞ穴の長さは柱の太さと同じ5ミリ、挟まれた板は柱と柱の間の部分で、長さは21ミリ。
柱と柱の間の長さは1階から5階まで共通で全て21ミリです。
細かい作業の連続で、これはもうペーパークラフトの世界。
立てた板を引き抜くとホゾ穴の完成。
柱は、1ミリ厚の板を2ミリ厚の板で挟んで作ります。
1ミリ厚の板の飛び出した部分がホゾになります。
工具・道具・材料を揃えます。
ヒノキ棒を小さく大量にカットするためには卓上丸鋸は必須です。
切り口は確実に直角になっていないとうまく接着できません。
直角に切る道具を木の切れっ端で作ります。
ノコギリの歯が入るだけのスリットを作ります。
卓上丸鋸を使わないカットに使います。
作業台を2つ作ります。
細かい作業はこの台の上で行います。
形が崩れないようにこの枠の中にはめ込みます。
アマゾンでヒノキ棒を買いました。
とりあえず、5ミリ角、1ミリ×5ミリ、2ミリ×5ミリを50本ずつ購入。
これで準備完了。まず、1階の床を作ります。
名古屋市長が2022年までに名古屋城天守閣を木造復元すると発表しました。
現在の天守閣は外見は戦前のものですが、中は鉄筋コンクリート7階建ての博物館です。
最初に見た時は、イメージとの違いにビックリしたものです。
しかし、実現までには問題が山積。果たして木造天守閣は建つのでしょうか?
いろいろ天守閣の事を調べているうちに「昭和実測図閲覧サービス」というサイトに詳細な図面が有る事がわかりました。
これだけ詳細な図面が有れば模型を作る事ができます。
早速資料集めです。
天守閣内に展示されていた軸組模型の写真。
もう少し細部にこだわってみたいと思います。
図面。
昭和実測図閲覧サービスからダウンロード。
12397×8264ピクセルの大きなデータですので、拡大して詳細なデータが得られます。
名古屋城総合事務所所蔵
右下部分を拡大するとこのようになります。
柱の太さは一尺三寸六分、41センチ角だという事がわかります。
竹中工務店案技術提案書(pdf)
図面など参考になります。
名古屋城 天守閣木造復元イメージCG(YouTube)
内部の詳細がよくわかります。
昭和実測図から模型の設計図を作ります。
まず床面を5層分作ります。柱などは後で作る事にします。
柱などは5ミリ角のヒノキ棒を使う事にしました。
本当は1センチ角ぐらいを使いたい所ですが、大きくなりすぎます。
柱は上階へ行くほど細くなっていますが、対応できませんので、全て5ミリ角で行きます。
5ミリ角の柱から計算すると82分の1モデルになります。
鴻巣市の馬室荒川河川敷の、ポピー畑に行ってきました。
日曜日のTVで見頃と紹介されていたので、早速に。
広大なポピー畑で、見事でした。
麦なでしこ畑もあって、薄紫の花がきれいでした。
鴻巣のご当地グルメは、川幅うどんという幅広いうどんなのですが、たべてきませんでした。
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