合本・分冊応用編

 《合本》

 合本作成画面では、画面をクリックする代わりにキーボードからも操作できます。「リストに追加」はInsertキー、「ファイル削除」はDelキー、「△」はF4、「▽」はF5、「合本作成」はEnterキーでもOKです。お好きな方で操作してください。

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 合本は簡単にできましたね。問題はその後です。

 各ファイルにはたくさんの余分な空行が有るのが普通です。この空行を削除しないといけません。原本の空行部分も削除してしまうといけないので、この作業は原本と付き合わせながら行います。
 空行の見つけ方は、検索文字にスペースを4回入力します。「□□□□」が表示されます。次にCtrlキーを押しながら↓キーを押してください。

 「19・BASEファイル検索」で練習した、a01.bse~a06.bseを合本してb01.bseと言うファイルを作ってみましょう。

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 この6つのファイルを合本して、b01.bseを作ります。
 b01.bseを見ると、a01.bse~a06.bseの本文は1、2行しか書かれていないため、空行だらけですね。この空行をF7で削除します。以下のようになりました。

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 このデータは合本した時は6ページ有ったのですが、空行を削除したら1ページになってしまいました。

 では、本文が1ページしか有りませんが、このデータに表紙、奥付を付けて全1巻のデータを作ってみましょう。表紙、奥付を用意します。それぞれは必ず奇数ページから始まらないといけません。表紙の裏に何か書く事は有りませんので、表紙は1ページが表紙、2ページが空白となります。奥付も1ページに収まるようなら、2ページ目は空白です。本文も偶数ページで終わるように、必要なら末尾に空白ページを作ります。

 表紙、本文、奥付の順にファイルを並べて合本すれば完成です。
 ファイルの並べ方ですが、合本作成ウィンドウにファイルが読み込まれた時点では、アルファベット順に並んでいます。今回の例では、表紙が本文の後に来ていますので、表紙→本文→奥付の順に並べないといけません。「hyoushi.bse」を反転させて、右の方の「△」をクリックするか、F4キーで上に移動します。余分なファイルは「ファイル削除」で消します。

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 今回必要なファイルは、順番に「hyoushi.bse」、「b01.bse」、「okuzuke.bse」ですね。他のファイルは削除します。今回、a01.bse~a06.bseを最初に合本しましたが、いきなり、hyoushi.bse、a01.bse~a06.bse、okuzuke.bseを合本しても結構です。その際、本文以外の所にページの数字を付けないようにします。

 
 《分冊》

 さて、データが大きくて分冊が必要になった場合は、「分冊」機能を使います。

 点訳する際、分冊の事は考えず、取りあえずどんどん入力していきます。必ずバックアップを取りながら進めてください。2つ以上取る事をお奨めします。終盤にファイルが消失して最初から入力し直しなどと言う事になると泣くに泣けません。

 入力し終わって、400ページの量になったとします。何巻に分冊すればいいでしょう?

 両面印刷の場合、1巻がプリント用紙50枚から80枚程度に収まるようにします。1枚に2ページですから、100ページから160ページ程度ですね。小さい子向けの童話などで80枚以内に収まるようでしたら、全1巻のデータになりますので、分冊は必要有りません。

 この本の場合、3巻に分冊すると、各巻130ページ程度になってちょうどいい厚さになります。

 では、始めましょう。TEXAS.BSEと言う、表紙や奥付も付いている400ページの全1巻のデータが有るとして作業を進めていきます。

 T・エディタで、TEXAS.BSEを読み込みます。
 ファイル(F)の分冊(B)をクリックします。
 
 一番下の指示に従って進みます。「開始」をクリックします。Enterキーでも結構。

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 ドライブとフォルダを指定します。すでに現在TEXAS.BSEが格納されているフォルダが表示されていますから「次へ」をクリックします。

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 ファイル名を入力しますが、すでに「TEXAS」が入っているので、「次へ」をクリックします。

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 表題部のページ数を指定します。表題部とはこの本の場合、表紙の事です。両面データですので、表紙と裏面の白紙合わせて2ページ有りますので、「2」を指定し、「次へ」をクリックします。

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 次に奥付部のページ数を指定します。奥付は1ページに収まっても、両面データですので、これも「2」を指定し、「次へ」をクリックします。

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 分冊数を指定します。3巻に分冊しますので、「3」を記入し、「次へ」をクリックします。

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 さて、400ページのデータを3分割したので、それぞれのページ数はきっちり133になるようにT・エディタは分割しようとしています。しかし、ここで分冊すると文章の途中で分冊してしまいます。章の変わり目などで分冊しないといけません。

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 では、133ページ前後に章タイトルが書かれている部分を見つけましょう。マウスカーソルを移動して章タイトルの書いて有る行(今回の場合は「6」が書かれている行)の前の空白行をクリックすると、右のウィンドウの「第1分冊の最終行」に「141頁4行」が記入されます。5マス目以降から始まる行を見つけるのは、前はF3、後はF4を押します。

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 画面左の行数が書かれている部分が灰色になっていますね。この部分までが第1分冊になります。右のウィンドウの第1分冊のページ数が139になっていますね。実際にはこのページの裏が空白になり、140ページになります。
 「次へ」をクリックして、第2分冊の作業に行きます。

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 第1分冊の時にしたと同じように、F3とF4で章タイトルの書かれている所を見つけます。281ページの8行目に「11」が書かれていました。その前の行までが第2分冊となります。右のウィンドウを見ると、ページ数は141になっています。その下を見ると、残りの第3分冊は、120ページと言う事になります。まあ、バランスは取れていますね。「次へ」をクリックします。

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 第3分冊は何もする事は有りません。「完了」をクリックすると、分冊が始まります。
 「ファイルの作成を開始しますか」で「はい」をクリック、
「分冊の作業を終了しました」で「OK」をクリックします。
T・エディタの編集画面に戻ります。

 データ格納フォルダを見てください。TEXAS.BSEを3分冊したので、TEXAS01.BSE、TEXAS02.BSE、TEXAS03.BSEが新たに登録されています。

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 では、分冊された3巻をチェックしていきましょう。表紙、奥付は3分冊とも付いていますね。本文は奇数ページから始まっていますか? 奥付はどうでしょう?
 「おくづけ」と書かれている行にカーソルを持っていってください。上の方には何頁と書かれていますか?第1分冊は「142」ですね。これは偶数です。本文の末尾が141ページの3行で終わっているので、次のページに奥付が来てしまいました。ここは本文が紙の表で終わっていますので、空白の裏ページが必要です。「7・行挿入・行削除・行記憶」でやった方法で空白行を適当な数だけ入れて奥付が143ページから始まるようにします。

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 こうなりました。第2分冊、第3分冊も同様にチェックします。

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 もうひとつ注意しなくてはならない事が有ります。章タイトルなどが頁末に来てしまう場合が有ります。この場合は、その前の行でCTRL+F10を実行して、章タイトルを次のページに送ってください。

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 さて、まだ完成では有りません。目次がまだ付いていません。目次は「15・目次作成」の方法で作りますが、その前に各巻のページ行に数字が入っていないといけません。「14・自動頁番号付け」の方法で付けます。

 では、第1巻にページ番号を付けましょう。SHIFT+F3で「頁数書込」画面を出します。
 第1巻は表紙の他に登場人物も有りますので5ページ目から本文が始まっています。「範囲(H)」の「枚目から」の前に「5」を記入します。奥付にはページ番号は付けませんので、本文終わりのページを「枚目まで」の前に書きます。1巻の場合は142ページが本文の最後なので、「142」を記入して「開始(S)」をクリックします。F5を押して本文の最初のページを表示させてページ行に「1」が書かれている事を確認してください。SHIFT+F5で本文末まで行きます。少し戻って奥付の先頭を表示して奥付にはページ番号が付いていない事を確認します。ここで一旦上書き保存しておきます。
 2巻目、3巻目は表紙と本文しか有りませんので、「枚目から」の前は「3」と記入します。

 次に目次を作ります。メニューバーの「その他(O)」の「目次作成(N)」をクリックするか、CTRLキーを押しながらF4を押してください。
 タイトルは「-- もくじ --」にしてみましょう。「読み込み(R)」をクリックします。

 目次のページが表示されます。でも、表紙も入ってしまっています。この画面上では修正はできませんので、一旦書き出します。本文が5ページから始まっていますから、「書出し頁位置(P)」に「5」を記入します。2巻目、3巻目は「3」になります。保護点が不要な場合は「余白を埋める(Y)」のチェックを外してください。「書出(W)」をクリックします。本文の前に正しく目次が入っている事を確認します。

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 目次ページを表示させ、余分な行をF7で削除します。削除した行の数だけ本文が上に上がって来ますから、本文の前でF10を押して空行を挿入します。

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 以下のようになりました。最後に目次のページの数字と実際のページの数字が一致しているかどうかを確認後、原本を繰りながら空白行が適切に入っているか確認して完成です。

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