点訳とは全然関係無いのですが、嬉しくなって書き込んでいます。
カタリン・カリコ氏のmRNAの研究がノーベル賞を取るのではないかと、一昨年(第167回)と昨年(第219回)に書きましたが、取れませんでした。
そして、今年ようやく共同研究者のドリュー・ワイスマン氏と供にノーベル生理学・医学賞を受賞する運びとなりました。
報道ではコロナワクチンの開発に対して評価されたかのように書かれているものが多いのですが、コロナワクチン開発に必要とされる基幹技術に対しての評価ですね。
この技術は50年も前から研究されていましたが、2005年に論文が発表され、特許が取られています。それから18年たってやっと受賞ですね。
メッセンジャーRNAに設計図を運ばせて体内でタンパク質を合成する技術は、素人には理解できないのですが、癌や難病を克服するための無限の可能性を秘めているそうです。
Re: SM:カリコ氏がノーベル賞を受賞!
2023.10.05 (木) 16:09 by 淮悟空さん、こんにちは。
横から失礼します。
カタリン・カリコ博士の受賞、3年越しの推し(?)だったのですね。
それはうれしいでしょうね!
全く未知の化学者でしたが、ハンガリー出身ということで興味を持ちました。
悟空さんがどういういきさつで、カリコ氏を知ったかにも興味があります。
本? コロナ検索?
私的には、ハンガリー→作家→アゴタ・クリストフ方向です。
さて、今日は文学賞です。(淮)
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Re: SM:カリコ氏がノーベル賞を受賞!
2023.10.05 (木) 17:02 by 悟空淮さん、こんにちは。
>悟空さんがどういういきさつで、カリコ氏を知ったかにも興味があります。
コロナという言葉が使われ始めた時ですが、アメリカで遺伝子ワクチンを開発しているという記事を新聞で読みました。
その時のアメリカのコロナ感染者はたったの35人だったそうです。
その当時は、カリコ博士はmRNAを使った癌ワクチンを研究していたのですが、ファイザーの要請でインフルエンザワクチンも開発する事になりました。
このmRNAを使ったインフルワクチンの実用の目処がたった所にコロナが発生したわけです。
インフルワクチンの遺伝子情報をコロナの遺伝子情報に変えるだけで、すぐにもコロナワクチンができる状況でした。
カリコ博士の所属するドイツのビオンテックは、新しいワクチンは16週間でできると豪語していましたが、実際にそのとおりになり、承認期間を含めて1年以内にワクチンを提供するという前代未聞の成果をあげたわけです。
私は高校理科の生物が好きだったので、タンパク質合成が人間の手で実行されるという事に興奮を覚えました。
それを実現したのが、今回ノーベル賞を受賞した二人だったわけです。まさに神の領域に踏み込んだ二人だったわけですね。この二人がノーベル賞を受賞できないわけが無いと内心思っていました。
現在、mRNAを使ったインフルエンザワクチンが承認の運びとなっていますが、これはコロナ以前から研究されていたのが、コロナのワクチン製造のために一時休止となっていたものですね。今後は、コロナとインフルは1回の注射ですむはずです。
悟空
Re: SM:カリコ氏がノーベル賞を受賞!
2023.10.05 (木) 18:04 by 淮悟空さん
詳しい説明ありがとうございました。
新聞ですか!
新聞のそういう記事は、絶対読み飛ばしてしまいそうです。
>その当時は、カリコ博士はmRNAを使った癌ワクチンを研究していたのですが、ファイザーの要請でインフルエンザワクチンも開発する事になりました。
>インフルワクチンの遺伝子情報をコロナの遺伝子情報に変えるだけで、すぐにもコロナワクチンができる状況でした。
この研究で、いろんなワクチンに応用できる可能性ありかな。
山中伸弥氏と何が違うのかよくわかりませんが、「タンパク質合成」と「皮膚や血液などの体細胞の再生」で、まとめてしまうのが限界です……。(淮)
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Re: SM:カリコ氏がノーベル賞を受賞!
2023.10.05 (木) 20:19 by 悟空淮さん、こんにちは。
>山中伸弥氏と何が違うのかよくわかりませんが、「タンパク質合成」と「皮膚や血液などの体細胞の再生」で、まとめてしまうのが限界です
山中教授は2012年にiPS細胞の研究でノーベル賞を貰いましたね。
細胞は最初の一つの時に将来何になるか決まっています。心臓の細胞は分化を繰り返して腎臓になる事は有りません。
山中教授は、3万個の遺伝子の中から4個の遺伝子の組み合わせを発見し、この遺伝子を細胞内に入れる事ができれば、将来が決まっていず、何にでもなれる細胞ができる事を発見しました。これが人工多能性幹細胞(iPS細胞)です。
この4個の遺伝子(山中因子と言われます)を細胞内に届けるためには、害の無いウイルスに遺伝子を組み込み感染させる(つまり細胞内に到達する)方法が採られていましたが、メッセンジャーRNAに運んでもらう方がより安全で確実なのです。
遺伝子情報を細胞まで届ける方法の研究という点は両者共通ですね。
悟空
Re: SM:カリコ氏がノーベル賞を受賞!
2023.10.07 (土) 14:35 by 淮悟空さん、こんにちは。
本日、23:00~ ETV特集選 で、カリコ氏と山中氏の対談があるみたいです。
楽しみです。
山中遺伝子をカリコ・メッセンジャーに運んでもらう、のかな。
悟空さんが理系とは(違うかもしれませんが)、あまり想像してませんでした。(考えること自体してなかった)
Tエディタ開発者は理系です。
理系の頭脳がうらやましいです。(淮)
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Re: SM:カリコ氏がノーベル賞を受賞!
2023.10.07 (土) 16:16 by 悟空淮さん、こんにちは。
>ETV特集選
ああ、これは2年前に放送されたものですね。もう一度見てみましょう。
>悟空さんが理系とは
私の小学校の卒業文集には、将来の夢は科学者になってロケットを打ち上げると書かれていました。
勉強で好きなのは、図工と理科でしたね。
図工は絵より工作、理科はいろいろ有る中で「科学」関係が好きで実験は大好きでした。反面化学は嫌いでしたね。
>理系の頭脳がうらやましいです。
何か興味の有る内容だと深く追求するのが楽しくなりますよ。
山中教授のiPS細胞ですが、これが若返りの秘薬になるとしたらどうですか?
細胞は、できたての赤ちゃんの時から将来が決定されているのですが、赤ちゃんの時代まで遡って、将来へのプログラムを初期化(リプログラミング)したのがiPS細胞なんですが、細胞をリプログラミングするのに50日かかります。
そこで、12日ぐらいまで遡った所で止めればかなり若い頃の細胞になるよ。お肌の細胞だって何十年も若返るかもしれないと、とんでもない事を考えた人たちがいるんです。
これは突拍子も無い話で、誰も信じませんよね。
ところが、科学者って、馬鹿げた事だと言われてもしつこく研究して、最後にノーベル賞をもらうなんて事もあるんです。
先の話は、実はマウス実験で成功しているんです。
「iPS細胞 肌の若返り」でググってみてください。
悟空