第1巻 点訳頁行 比較結果 p80・上 旧 45-18 □□4(し)かけた 新 45-18 □□4かけた ※ 4の音読みが「し」ですので。『てびき』p24 数字の漢字音より 旧 46- 3 □□8(や)っは゜り 新 46- 3 □□やっは゜り ※ 8の和語読みが「や(つ)」ですので。『てびき』p25 数字の和語読みより  墨字を点字に置き換える、という点訳の基本を考えますと、仮名書きだけで良いのでは?「やっぱり」は「8」にかけられているのでしょうが、原本には書いてありませんので、墨字を読む読者と条件は同じということで。  グループによっては丁寧な説明を入れるところもあるようですが、読者に想像の余地を残してあえて入れない、という選択肢もあるのではないでしょうか?我が古巣ではそういう考え方でした。  でも入れたい、ということでしたら、  やっ(8)は゜り  でしょうか? p82・下 旧 55-18 □□「すまほへ゛つ?」 56- 2 □□「すまほへ゛つ」 新 55-18 □□「すまほ□へ゛つ?」 56- 2 □□「すまほ□へ゛つ」 ※ スマホが『広辞苑 第7版』に見出し語として載りましたので、自立語と周知されたと考えていいかと。 p87-上 旧 76- 8 ほ゛けて□いる。 新 76- 8 とほ゛けて□いる。 ※ 後ろに、「とぼけて」と仮名書きもありますが、文脈からすると、こちらも同じ意味かと。 p100・上 旧 129- 4 しょーの□おと。 新 129- 3 かねの□おと。 ※ 原本p79-下段にルビ 旧 129-14 □□4(し)かけた 新 129-14 □□4かけた 旧 129-16 □□8(や)っは゜り 新 129-16 □□やっは゜り 第2巻 p105・上 旧 19- 7 なんと□なしの 新 19- 7 □なんとなしの ※ 『大辞林』なんと-なし 【何と無し】 (副)「なんとなく」に同じ。 p107・下 旧 30-13 びゃっと 新 30-13 ひ゛やっと ※ コメントから、誤植扱いにされないのかと思ったのですが? p114・上 旧 56- 7 あらいものとーを 新 56- 7 あらいもの□とーを p123・下 旧 94- 7 □□□□‥‥‥□□おひさしふ゛り! 新 94- 8 □□□□‥‥‥□おひさしふ゛り! ※ スラッシュを無視することになりますが、点線の前後は1マスあけのルールですので、やむを得ないのではないかと思いますが。 p124・上 旧 97- 5 「『や□「。」□「?」の 新 97- 6 「とーてん」や□「くてん」□「き゛もんふ」の ※ 点字の記号ではなく言葉で書くことをお勧めしたいです。読者によってですが、(5,6)があると次に何が来るかと考え、その先を読んで読点だったのか、という時間のロスを嫌がる方もいらっしゃるそうです。  ファイル比較の結果を見たところ、図らずもカギ・二重カギの表示になっていますね。「。」「?」を読んで最初のは読点だったのか、と気が付くということも考えられそうですね。 p130・上 旧 120-15 ひ゜かりと 新 120-17 ひ゛かりと p132・上 旧 126-13 □□□□‥‥‥□□すっかり 新 126-15 □□□□‥‥‥□すっかり 旧 129-14 あやき゛れを 新 129-16 もんきりを ※ 文脈からするとこちらの読みではないでしょうか? ☆ 「そうして」の判別については、難しいですねぇ! 古巣での勉強会で取り上げられたことがあるのですが、『指導者ハンド 第3章』p15の範囲を出ませんでした。  データを拝見したかぎりでは、淮さんも『指導者ハンド 第3章』p15を参考になさったのだろうと思いました。  全く同じ意見では意味がないと思いますので、1案として、判断基準の優先順位を以下のように考えてみました。 「そのようにして」を先に考えると、殆どの「そうして」が当てはまるような気がして、『岩波国語辞典』にある連語の用例を考えると、もっと限定的に思われるからです。 もう1つ引っかかっているのが、原本p71・上段にある「そうやって」です。 1.『指導者用マニュアル』p64:「そして」(接続詞)と言い換えられる「そうして」 → 続ける 2.『指導者ハンド 第3章』p15:「そのようにして」の意味の場合は区切り、2通りの意味が考えられる場合は区切って書く === 第7版: そうして ① [接] 前を受けて次につなぐ語。そして。 ㋐ それに続いて。㋑ それと共に。 ▽ (2)の転。(イ)では時間の前後を問題にしなくてよい。 ② [連語]そのようにして。「そうして下さい」 そして [接]「そうして」(1)のつづまった形。 === 以下は1案としての判断基準で考えると、ですので、淮さんの基準が「そのようにして」優先でしたら、そのままでいいと思います。 第1巻 旧 73-11 □□そー□して□かのじょの□しこーわ□いつの□ひて゛も 新 73-11 □□そーして□かのじょの□しこーわ□いつの□ひて゛も□いもーとに ※ 「そして」に言い換えられる 旧 119- 4 □□かんか゛えつつ゛ける□‥‥‥□そー□して□しんけいか゛ 新 119- 4 □□かんか゛えつつ゛ける□‥‥‥□そーして□しんけいか゛ ※ 「そして」に言い換えられる。 第2巻 旧 25- 6 そー□して□ひしょーを□き゛じゅつてき□なんと゛に 新 25- 6 そーして□ひしょーを□き゛じゅつてき□なんと゛に ※ 「そして」に言い換えられる。『大辞林』の② に相当するように思います。(←反則?) === 『大辞林』 そうして【然うして】 ( 接続 ) ① 前に述べた事柄を受けて、それに引き続いて起こる事柄を述べる。それから。 「あたりが暗くなった。-大粒の雨が降り始めた」 ② 前件に述べた事柄に後件をつけ加える。その上。さらに。 「文学・歴史-教育と幅広く活躍する」 === 旧 82- 8 □□ます゛□ますいを□うつ□わけた゛か゛、□そー□して 新 82- 9 □□ます゛□ますいを□うつ□わけた゛か゛、□そーして□はく゛きを ※ 「そして」に言い換えられる。『大辞林』の「それから」に言い換えられる。(←後者は反則?)文脈上「そうして」が適切な表現なのかと、ここが一番引っかかっています。 旧 82-16 そー□して□くた゛いた□ものを、 新 82-17 そーして□くた゛いた□ものを、□きんそ゛くへらのよーな□ものて゛ ※ 「そして」に言い換えられる。 旧 109- 2 やや□はす゛かしけ゛な□おと゛りを□みせあって、□そー□して 新 109- 4 やや□はす゛かしけ゛な□おと゛りを□みせあって、□そーして ※ 「そして」に言い換えられる。  国語辞典に書かれている説明文を読むと、点訳ルールとはズレがあるように感じました。「2通りの意味が考えられる」にも個人によって見解に相違が出て来るように思われます。  結局のところ、著者がどう考えているのか本当のところが分からないので、迷ったら切れ、ということになるような気もします。  何の参考にもならないと思いますが、ご自身の考えが正しかったと思っていただけるかもしれないので、天邪鬼な考え方をしてみたら、ということで。下手な考え休むに似たり。